税理士会主催研修1~隅切り~

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税理士会では毎年改正される税法に誤りなく対応していくための研修が数多く開催されています。今回の「相続税の実務事例」の研修では主に土地の評価について注意すべき点、評価にあたり基本的な考え方をどこに求めるか実際の評価事例をもとに解説がありました。税理士として評価にどう向き合うか、その姿勢が重要であると再認識させられました。


ひとつ例をあげると「隅切り」。

「角地である土地の角を切り取って道路にすること」で、通行のために曲がり角を通りやすくすることを目的に角を空き地、または道路にするあれです。

土地の評価にあたって税務ソフトでは「四角形」として計算し評価される土地、実はこの「隅切り」が一ヶ所ある土地は「五角形の不整形地」であって補正をする必要があります。1か所でも欠けておれば不整形である、つまり税理士として土地の評価をするときは「すべての土地は不整形地である」との考え方からスタートすべきであると講師の岩下氏はいうのです。


(評価の原則)

時価とは「それぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいう」

評価に当っては、その財産の価額に影響を及ぼすすべての事情を考慮する。 → これをどう読むかにかかっている!

★税務会計ソフトにまかせるのではなく1件ごとに手作業で評価していく姿勢で臨むことが肝要であるということです。

制度や税法の説明なら解説本を読めばいい。研修会場にわざわざでかける必要はありません。この制度の中でどう税理士として向き合うか、向き合うべきか直接講師から問いかけられる、問い詰められる、これが研修ですね。「この数字で評価しとけばいいだろう」のスタンスでは絶対にいけない。税務ではボタンのかけ違いで取り返しのつかない事態に立ち至ることがあります。身の引き締まる思いです。


安曇野 2018.9

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